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【R18限定記事について】
男のひと目線の描写じゃなく、女子目線でホントのところを描きたいでつ お読みいただくには、パスワードを入力いただくか下記URLからどうぞ 「小説家になろう」グループ内 R18女性向小説サイト「ムーンライトノベルズ」 灯凪田テイルのXマイページへ移動します。 http://xmypage.syosetu.com/x1507h/
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白夜 其の十〈飛行機雲〉 了

 成田発11時10分の飛行機で、拓斗はパリへ旅立って行った。  見送りに行った美宙に、拓斗は初めて謝った。 「ごめんな」 「なんで謝るの?」 「こんな男と、よく5年もつき合ってくれたよ」 「好きだもの」  拓斗が少し悲しそうな顔をする。 「まだ、好きって言ってくれるの?」 「うん。凄ぉ~く、好き」  美宙は、拓斗の目をまっすぐ見つめながら続けた。 「拓斗とのエッチも、好きだったよ」  拓斗が笑う。 「うん。俺も」 ... <span style="font-family: ヒラギノ角ゴ Pro W3"><span style="font-size: medium"> 成田発11時10分の飛行機で、拓斗はパリへ旅立って行った。 <br /> 見送りに行った美宙に、拓斗は初めて謝った。 <br />「ごめんな」 <br />「なんで謝るの?」 <br />「こんな男と、よく5年もつき合ってくれたよ」 <br />「好きだもの」 <br /> 拓斗が少し悲しそうな顔をする。 <br />「まだ、好きって言ってくれるの?」 <br />「うん。凄ぉ~く、好き」 <br /> 美宙は、拓斗の目をまっすぐ見つめながら続けた。 <br />「拓斗とのエッチも、好きだったよ」 <br /> 拓斗が笑う。 <br />「うん。俺も」 <br />「ほんと?」 <br />「うん。きっとパリに行っても思い出す」 <br />「どっちを?」 <br />「両方」 <br /> 涙が出そうになった美宙は、私も、と言って笑顔をつくった。 <br />「拓斗。もう行っていいよ」 <br />「うん。美宙、元気で」 <br /> サヨナラを言わずに、ふたりは笑顔で手を振った。 <br /> 拓斗の乗った飛行機が、快晴の空に吸い込まれて行く。スカイブルーの空に残された白い飛行機雲を見ながら、美宙は突然嗚咽しはじめた。吐きそうなほどの悲しみが、込み上げてくる。 <br /> 拓斗、拓斗。心の中で何度も、愛しい名前を呼んだ。答えは、もちろん返ってくるはずもない。 <br />  <br />「新しい部署に配属されて、数ヶ月で有給取るって。いい度胸してるわね」 <br /> 上司で唯一の女性、川口さんに出勤早々、そう言われた。独身、キャリア13年、仕事もバリバリのシングルマザーだ。 <br />「すみませんでした」 <br /> 拓斗を見送る日だけは、そうしたかったのだ。どうせ一日中、仕事も手につかないし。 <br /> 快晴の昨日と打って変わって、雨の水曜日。 <br />「佐々木先生のとこ、様子見に行って欲しいんだけど」 <br />「〆切り、昨日でしたよね」 <br />「またスランプ臭い。本格的に落ち込まないうちに、掃除でもしてあげながら、上手く尻叩いてよ」 <br />「ついでにご飯でもつくって、恩着せときます?」 <br /> そう言った美宙に、川口さんがにやりとした。 <br />「できんの?料理」 <br />「まあ、お味噌汁とおにぎりくらいは」 <br />「あ。いいじゃん、それ。原稿の手、休めないで食べられるし」 <br /> 早速、出掛けようとする美宙に川口さんは言った。 <br />「美宙。辛いときほど、仕事に没頭だよ」 <br />「はい」 <br /> 嫌いではない、川口さんのキツイ口調、態度。いや、いまは学べるだけのものを彼女から学ぼうと思う。自分にはない、強さも。 <br /> 先週、芝さんにエレベーター前でばったり出くわした。 <br />「お、桐島。元気?」 <br />「芝さん、忙しそうですね」 <br />「ま、な。どう、書籍部?」 <br />「こき使われてますよ」 <br />「いつでも相談に乗ってやるぜ?」 <br />「結構です」 <br />「桐島」 <br />「何ですか?」 <br />「お前、返事忘れてない?」 <br /> それが、「つき合わないか」への返事だと美宙にはわかっている。だから言った。 <br />「なんでしたっけ?」 <br /> 芝さんが、くすりと笑いながら言った。 <br />「ま、頑張れよ。貧乳」 <br />「はい」 <br /> 頑張ろうと思う。いまは、目の前のことだけに。拓斗もきっとそうだ。そして独りの夜はときどき思い出す。拓斗の飄々とした雰囲気、指の長い手、少し掠れた声、耳を舐めてくれる舌の感触、ふたりでイったときの幸福感を。あの日の、白い飛行機雲とともに。 <br /><br /><br />                         〈了〉 <br /></span></span>
  • Date : 2013-07-31 (Wed)
  • Category : 白夜
24

白夜 其の九〈再 会〉

〈千沙子が結婚するんだって!司会とか余興とかの相談があるって言うから、久しぶりに4人で会わない?〉  彩花からメールが来たのは、書籍部に移って2週目の水曜日だった。その週の土曜の12時、千沙子のアパートメントに集まることになった。  東西線沿線の千沙子が住む駅で、11時半に彩花とことみと待ち合わせた。 「うわぁ、久しぶり」  ことみが抱きついてくる。 「1年ぶりくらい?」  美宙も負けずにハグする。 「彩花とは... <span style="font-family: ヒラギノ角ゴ Pro W3"><span style="font-size: medium">〈千沙子が結婚するんだって!司会とか余興とかの相談があるって言うから、久しぶりに4人で会わない?〉 <br /> 彩花からメールが来たのは、書籍部に移って2週目の水曜日だった。その週の土曜の12時、千沙子のアパートメントに集まることになった。 <br /> 東西線沿線の千沙子が住む駅で、11時半に彩花とことみと待ち合わせた。 <br />「うわぁ、久しぶり」 <br /> ことみが抱きついてくる。 <br />「1年ぶりくらい?」 <br /> 美宙も負けずにハグする。 <br />「彩花とは?」 <br />「うん、2ヶ月位前に飲んだ」 <br />「え~っ、狡いよ。今度は私も誘ってよ」 <br />「あ、あそこのケーキ屋でなんか買ってこうよ」 <br /> 彩花は、相変わらずマイペースだ。 <br /> 可愛らしい雰囲気のケーキ屋さんに3人で入って、千沙子へのお土産を選ぶ。金箔がちょこんと乗ったチョコレートケーキと、レアチーズケーキを買った。 <br />「そう言えば、拓斗先輩、元気?」 <br /> ケーキで思い出したのか、ことみが美宙に訊く。 <br />「うん。相変わらず飄々としてる」 <br />「ふうん。長いね」 <br />「うん、5年かな?」 <br />「どうするの?」 <br /> ま、当然そう聞くよね、と美宙は思った。 <br />「拓斗、もうすぐパリへ修行に行くみたい」 <br />「え、決まったの?」 <br /> 今度は彩花が訊く。ことみも驚いた顔になっている。 <br />「うん。修行させてくれるお店は、大体決まったみたい」 <br />「で?」 <br /> ことみが訊く。 <br />「あたしはあたしの仕事があるもの」 <br /> 彩花とことみは顔を見合わせて、それ以上は踏み込んでこなかった。 <br /> 千沙子のアパートメントに着くと、白いエプロン姿で出迎えてくれた。 <br />「うわ~、嬉しいよぉ。3人ともよく来てくれましたっ」 <br />「なんだか、もう新妻みたいだね」 <br /> ことみがそう言って、千沙子にお土産のケーキを渡す。 <br />「なんか、いい匂い」 <br /> 彩花が、鼻をくんくんさせる。 <br />「あ。お昼はパスタでいい?ツナおろしにしたんだけど。あと、ローストビーフとサラダもあるよん」 <br />「やっぱ、新妻だね」 <br /> 美宙はそう言って、彩花とことみと顔を見合わせて笑った。 <br /> 千沙子の手料理は、どれもおいしかった。千沙子は大学2年のときから、同じ音楽サークルの1個先輩とつきあっていた。桑原淳(あつし)という名前で、私たちは千沙子と同じようにいつの間にか「あっちゃん」と呼ぶようになっていた。 <br />「やっぱ、千沙子が最初だったかぁ」 <br /> 彩花が言う。 <br />「まさか、デキ婚じゃないよね?」 <br />「やだ。やめてよ」 <br /> さっぱりした性格のことみの飾らない言葉に、千沙子が顔を赤くしながら答えた。 <br />「でも、あっちゃんはいいよ。優しいし、次男だし」 <br /> 同じサークルでもあった彩花が言う。 <br />「やぁだ、彩花。現実的ぃ」 <br /> ことみが揶揄う。 <br />「何言ってるの、これ、大事だよ」 <br />「恋多き、彩花さんはどうなんですか?」 <br /> 思わず、美宙は彩花とことみの顔を交互に見てしまう。 <br />「あ、そうだ。あたし、もうすぐ会社辞める」 <br />「えっ」 <br /> 美宙も千沙子も驚いた声を上げた。 <br />「なに?とうとう彩花も寿退社?」 <br /> ことみもちょっと驚いた表情で訊く。 <br />「ううん。インテリアデザイナーの学校へ行くことにしたの」 <br /> 彩花以外の全員が、今度こそ心底驚いて絶句した。その3人の親友の顔を見渡しながら、彩花はもっと驚くことを言ってのけたのだ。 <br />「それと。ゴリ君とまたヨリ戻ったの」 <br /><br /> 久しぶりの大学時代の友人との再会は、千沙子の結婚式の役割分担と彩花の大胆告白で、あっという間に時間が過ぎた。 <br /> 楽しかった。気の置けない女友達は本当にいいな、と思いながら美宙は帰りの電車に揺られていた。それぞれの乗換駅で別れるとき、ことみが今度は二人で飲みに行こうと耳元で囁いた。その笑顔を見ながら、拓斗との縁を繋いだことに何か感じているのかな、と思った。ことみはさっぱりしているけど、決して雑な性格ではない。むしろ繊細な優しさを、男っぽい言動の陰に隠している。 <br /> 今度は、そんなことみの恋バナをゆっくり訊きたいな、と美宙は思った。 <br /></span></span>
  • Date : 2013-07-30 (Tue)
  • Category : 白夜
23

白夜 其の八〈悲しいエッチ〉

「巨乳&桃尻好きじゃなかったんですか、芝さん」  あの夜、咄嗟に美宙はそう言って、なんだかマジな雰囲気になりそうなのを回避したのだった。  書籍部に配属替えになることを、美宙はまだ拓斗に伝えられずにいた。カッコ悪い自分を、拓斗に曝け出したくなかったのだ。 「………って、面白いよな」  考え事をしていて、拓斗が言った言葉を聞き逃してしまった。 「え?あ、ごめん。何?」  拓斗がTV画面から、美宙の顔へ視線を移... <span style="font-family: ヒラギノ角ゴ Pro W3"><span style="font-size: medium">「巨乳&桃尻好きじゃなかったんですか、芝さん」 <br /> あの夜、咄嗟に美宙はそう言って、なんだかマジな雰囲気になりそうなのを回避したのだった。 <br /> 書籍部に配属替えになることを、美宙はまだ拓斗に伝えられずにいた。カッコ悪い自分を、拓斗に曝け出したくなかったのだ。 <br />「<span style="font-size: 12pt; font-family: AR丸ゴシック体M; mso-hansi-font-family: Century; mso-bidi-font-family: 'Times New Roman'; mso-font-kerning: 1.0pt; mso-ansi-language: EN-US; mso-fareast-language: JA; mso-bidi-language: AR-SA">………</span>って、面白いよな」 <br /> 考え事をしていて、拓斗が言った言葉を聞き逃してしまった。 <br />「え?あ、ごめん。何?」 <br /> 拓斗がTV画面から、美宙の顔へ視線を移す。 <br />「なんか今日、上の空じゃん?どした。なんかあった?」 <br />「ん。なんでもない」 <br />「さっき、エッチのときもいつもよりイカなかったろ?」 <br />「そ、そんなことないよ」 <br /> ふぅん、と言うと拓斗はもう一度、TVの方へ視線を戻した。 <br /> その横顔を見ながら、美宙は自分でも思わぬことを言ってしまった。 <br />「仕事辞めて、パリについて行こっかな」 <br /> 拓斗はそれには答えず、TVを見続けている。 <br />「ね。嫌?拓斗は」 <br />「パリついて来て、何すんの?」 <br />「う~ん、語学学校にでも通って、なんかやりたいこと探そっかな」 <br /> 拓斗がTVをぷつんと消した。 <br />「目的もないままついて来られて、にでもとか、なんかとか言って周りをうろうろされんの迷惑」 <br />「ひ、酷いよ、拓斗。そんな言い方」 <br /> あのさ、と拓斗はソファに並んで座っている美宙の方に、少し近づく。 <br />「俺、遊びに行くんじゃないの。修行しに行くの」 <br />「わかってるよ」 <br /> ふん、と拓斗は美宙の目を覗き込む。 <br />「わかってるなら、よろしい。じゃ、この話はおしまい」 <br /> 美宙はなにか、釈然としない気分になった。 <br />「拓斗はさ」 <br />「うん?」 <br />「ううん、あたしたちはさ、どうなるの?」 <br />「どうなるって?」 <br />「拓斗がパリ行っちゃったら」 <br /> なんだか情けない、そう思いながらも美宙はそう聞かずにいられなかった。 <br />「ほんと、どうしたの?今日は」 <br /> 拓斗がそう言って、美宙の頭を撫でた。そんな子供扱いな優しい行為と態度が、今日は美宙をいっそう拗ねさせた。 <br />「3年も、待ってる自信ない」 <br />「待たなくていいよ。それに3年以上になるかもしれないし」 <br /> え?美宙は耳を疑った。最初から、待たなくていいって拓斗は思ってるの?3年以上になるかもって、どういうこと? <br />「い、いまはメールもスカイプもあるし。でも。でも3年以上って、どれくらい?」 <br /> 淡々とした拓斗に、美宙の気持ちは焦るばかりだ。 <br />「うちのオーナーは、3年のつもりが11年になったんだって」 <br /> そ、そんな。美宙は返す言葉がなかった。 <br /> 拓斗が、美宙の頭をもう一度撫でた。 <br />「美宙。好きだよ。だから待ってろなんて言えない。それに美宙には、美宙の夢と人生があるだろ?」 <br /> 結局、結論はこうだったんだ。ふたりの先にあるのは、やっぱりサヨナラ。わかってた。わかってたけど、その瞬間をあたしは耐えられるだろうか。美宙は、配属先が変わることを拓斗に告げようとして、ぶるんと頭を振った。 <br /> そして、言おうとしたことと全然違うことを口にしながら、美宙は自分が涙を流していることに気づきもしなかった。 <br />「拓斗。も一回、エッチしよ。今夜はいっぱいいっぱい、しよ」 <br /></span></span>
  • Date : 2013-07-29 (Mon)
  • Category : 白夜
22

白夜 其の七〈迷 路〉

 タウン情報誌の廃刊が決まった。  売上の数字を見ても、遅かれ早かれこういう日が来ることはわかっていた。でも、いざそれが現実として目の前に突きつけられると、平常心を保つのが難しい。 編集部員全員の最大の関心事は、当然次の配属先だ。編集部は、来月末で解散になる。そして編集部員たちには、それぞれのキャリアと実績を考慮した次の配属先が言い渡された。 「芝さん、メンズ雑誌編集部ですって?おめでとうございます... <span style="font-family: ヒラギノ角ゴ Pro W3"><span style="font-size: medium"> タウン情報誌の廃刊が決まった。 <br /> 売上の数字を見ても、遅かれ早かれこういう日が来ることはわかっていた。でも、いざそれが現実として目の前に突きつけられると、平常心を保つのが難しい。 <br />編集部員全員の最大の関心事は、当然次の配属先だ。編集部は、来月末で解散になる。そして編集部員たちには、それぞれのキャリアと実績を考慮した次の配属先が言い渡された。 <br />「芝さん、メンズ雑誌編集部ですって?おめでとうございます」 <br />「別にめでたくないよ。お前は?」 <br />「書籍部です」 <br />「へぇ、それはまた…」 <br /> 雑誌が創りたくて、雑誌編集者に憧れてこの会社に入った。そのラインから外れたのは、少なからずショックだった。 <br />「芝さん、今夜、飲みに行きません?」 <br /> 思わずそう誘ってしまったのも、独りでは心の整理がどうしてもできなかったからだ。 <br />「いいよ」 <br /> いつもは必ず余計なひと言を言う芝さんが、シンプルにそれだけ答えた。 <br /> 廃刊へ向けた雑多な業務が加わり、いつもよりピリピリした雰囲気の編集部を芝さんと出たのが、21時過ぎ。会社から少し離れた居酒屋へ。個室風に仕切られたテーブル席に通された。 <br />「生でいい?」 <br /> 芝さんが訊く。 <br />「はい」 <br />「腹減ってるだろ?」 <br /> そう言って芝さんがメニューを渡してくれる。芝さんが決まって頼むのは、海鮮サラダと揚げ出し豆腐。そのほかって言ったら…。 <br />「うずらの卵で食べるつくねがいいです」 <br /> 芝さんが中生2杯と、料理をオーダーしてくれた。 <br /> 生が運ばれてくる。 <br />「乾杯」 <br /> と言って芝さんとジョッキを合わせた。 <br />「取りあえず、低迷雑誌の廃刊決定に乾杯だな。ご苦労様ってことで」 <br />「編集部みんなの今後にも」 <br />「お前、凹んでんの?」 <br />「そういう訳じゃ」 <br />「雑誌がよかったか?」 <br />「そりゃ…」 <br /> 毎年、新入社員のほとんどは雑誌編集部希望でこの会社に入ってくる。書籍部や広告部などの部署があることを、知らずに入社してくる新人もいる。入社3年目の美宙でも、書籍部での仕事の実際が、まだ想像できずにいるくらいだ。 <br />「芝さんは、いいですね。売上的にも悪くないメンズ雑誌ですもの」 <br />「そうだな。お前に嘘言ってもしょうがないもんな。正直言ってやる気出たよ」 <br /> はぁ。軽いため息をついて、美宙はつくねに齧りついた。 <br />「慰める気はないけどさ。いろんな部署を経験できるのは、いいことなんじゃないか?」 <br />「ずぅ~と書籍部だったら?」 <br />「広告部よりいいだろ」 <br />「…ですけど」 <br />「ベストセラー創れよ」 <br />「いまの時代、そんな簡単には」 <br />「雑誌だって多くは低迷してるんだ。自分の企画、アイデア次第だって思うしかないだろ」 <br /> 生がなくなった。なんだか今日は、ペースが早い。 <br />「バーボンソーダ、頼んでいいですか?」 <br />「ペース早いな。大丈夫か?ま、いいや。俺も同じの頼むよ」 <br /> 運ばれてきたバーボンソーダのグラスを、再び芝さんと合わせる。 <br />「自分で書けなくなるのが…」 <br />「うん?」 <br />「書籍部は、書くのは作家さんでしょ?」 <br />「企画書、書くだろ」 <br />「それ、違うじゃないですか」 <br /> ふざけ気味の芝さんに、ちょっと腹が立つ。 <br />「お前さ。もっと柔らかくしろよ、頭」 <br />「え」 <br />「編集企画会議でも、真面目だなぁっていつも思ってた。まっとうすぎるんだよ」 <br />「芝さんが、ふざけすぎてるんですよ」 <br /> そう美宙は言ったが、ふざけた中にも、いつもキラリと光るアイデアがあるのが芝さんだった。正直、それは羨ましかった。 <br />「書籍部で揉まれろ。苦しんで苦しんで、突き抜けた企画考えろよ」 <br /> はぁ。美宙はまたため息をついた。 <br />「お前さ。どんな男とつき合ってんの?」 <br />「え。なんですか、突然」 <br />「つまんない男とつき合ってると、平凡な発想にしかなんないぞ」 <br />「男は関係ないじゃないですか」 <br />「ばーか。あるんだよ」 <br />「バーボンソーダ、おかわり」 <br />「あれ?図星?」 <br /> つまんなくはない、拓斗は。飄々として捉えどころがないだけだ。あぁ、なんだかプライベートも仕事も迷路にはまった気分だなぁ、と美宙は思った。出口がまったく見えない。逆にあがけばあがくほど深みにハマる、これはタチの悪い迷路だ。 <br /> 芝さんが、美宙のバーボンソーダと、自分用のバーボンロックを追加する。 <br /> 運ばれてきたバーボンソーダを勢いよく飲んだ美宙に、芝さんが言った。 <br />「お前、俺とつき合ってみない?」 <br /></span></span>
  • Date : 2013-07-28 (Sun)
  • Category : 白夜
19

白夜 其の六〈砂時計〉

 さらさらさらさらさらさらさら。  昼休みに、通りすがりのショップのウインドウ前で足が止まった。小さな砂時計が目に止まったからだ。なんの変哲もない木製の台の砂時計、なのにそのまま立ち去ることができなくて何故か買ってしまった。  1時少し前の編集部で、自分の机にそれを置いて、飽かずに繰り返し時計の砂が落ちるのを眺めていた。 「何してんだよ」  お昼から帰ってきた芝さんが、後ろから声をかける。 「あ。衝動買... <span style="font-family: ヒラギノ角ゴ Pro W3"><span style="font-size: medium"> さらさらさらさらさらさらさら。 <br /> 昼休みに、通りすがりのショップのウインドウ前で足が止まった。小さな砂時計が目に止まったからだ。なんの変哲もない木製の台の砂時計、なのにそのまま立ち去ることができなくて何故か買ってしまった。 <br /> 1時少し前の編集部で、自分の机にそれを置いて、飽かずに繰り返し時計の砂が落ちるのを眺めていた。 <br />「何してんだよ」 <br /> お昼から帰ってきた芝さんが、後ろから声をかける。 <br />「あ。衝動買いしちゃって」 <br />「ん?砂時計?」 <br /> 芝さんが机の上から、ひょいとそれを取り上げる。 <br />「このデジタルの時代に、また超アナログなもの買ってきたな。まあ、お前らしいっちゃお前らしいけど」 <br />「なんか、癒されるんですよ」 <br />「刻まないからな、季(とき)を」 <br />「え?」 <br />「時計のようでいて時計じゃないから」 <br />「どういうことですか?」 <br />「流れに身を任せる。それを2つの小さな宇宙空間で、懲りずに繰り返す。つまり砂時計ってのは、哲学だよ」 <br />「まぁた、得意のテキトー」 <br />「深いこと言っただろ?少しは感心しろよ」 <br /> 哲学か。そうかな? <br />結局、拓斗とあたしも流れに身を任せているに過ぎない。それは哲学なんかじゃなくて、言い訳なんだ。 <br />優しいフリした逃げ。ふたりとも弱いから、結論を先延ばしにしてるだけ。いつか時間が、なにかを解決してくれるんじゃないかって。 <br />でも、そんな都合のいいことはきっと起こらない。 <br />  <br /> 拓斗の家は、埼玉県N市にある小さなお菓子屋さんだ。 <br />拓斗に言わせれば <br />「継げと言う価値もないほどの、小さな店だよ。和菓子の隣に当たり前の顔して、シュークリームが並んでるみたいな」 <br />「じゃ、なんで拓斗はパティシエの修行なんかしてるの?」 <br />「サラリーマン、向いてないから。やりたい仕事もないしさ」 <br /> 飄々としているのは、拓斗のスタイルだ。でもパティシエの修行は、そんなに楽なものじゃないはずだ。だって厳然とした徒弟制度が残っている世界だと思うから。 <br />「でも3年間、パリへ修行に行きたいんでしょ?」 <br />「その方が、かっこいいだろ?」 <br />「そんな。言葉だって通じるかわかんないのに」 <br /> 拓斗は卒業と同時に、語学学校でフランス語を習いはじめた。だから本気だ。 <br />「美宙もさ、がんばれ。洒落た雑誌の担当編集になって、パリに取材にでも来いよ」 <br />「そんなの、無理だもん」 <br />「人生、どう転ぶかわかんないだろ?」 <br /> わかるよ、ある程度は。でも、はっきりは見えない。この薄明かりの夜を手探りで進むような漠然とした不安が、20代なのだと思う。拓斗が傍にいなくなったら、私は独りでちゃんと歩めるだろうか。 <br /> 拓斗がいなくなるとき、真綿で首を絞めるようなこの白夜は明けるのだろうか。それとも本物の暗闇がやってくるのだろうか。 <br /> 仕事場にふさわしくないセンチメンタルな想いに浸っていたとき、編集部のドアがバタンと勢いよく開いた。編集長の坂田さんが、渋面で入ってきた。 <br />「明日午前中、緊急会議。桐島、いま出払ってる連中にもメール連絡入れといて」 <br />「あ、はい」 <br /> なんだろう。思わず周りを見回して、めずらしくマジな顔をした芝さんと目が合った。 <br /></span></span>
  • Date : 2013-07-27 (Sat)
  • Category : 白夜
18

白夜 其の五〈日曜日はバニラの香り〉

 拓斗の全身から甘い匂いが漂っている。バニラのような生クリームのような。だから美宙は思わず、呟いてしまう。 「仕事帰りの拓斗は、おいしそう」 「ん?」  拓斗が自分の躰についた匂いを確かめるように、鼻をくんくんさせる。 「ま。パティシエだからね。見習いだけど」  日曜の午後3時過ぎ、港区にあるレストランで仕事を終えた拓斗は、いつものように美宙のアパートメントにやってくる。月曜日が休みの拓斗と、それから朝... <span style="font-family: ヒラギノ角ゴ Pro W3"><span style="font-size: medium"> 拓斗の全身から甘い匂いが漂っている。バニラのような生クリームのような。だから美宙は思わず、呟いてしまう。 <br />「仕事帰りの拓斗は、おいしそう」 <br />「ん?」 <br /> 拓斗が自分の躰についた匂いを確かめるように、鼻をくんくんさせる。 <br />「ま。パティシエだからね。見習いだけど」 <br /> 日曜の午後3時過ぎ、港区にあるレストランで仕事を終えた拓斗は、いつものように美宙のアパートメントにやってくる。月曜日が休みの拓斗と、それから朝までの短いひとときが週に1度の恋人同士の時間だ。 <br /> 土日のレストランは書き入れどきのはず。日曜の午後休みなんて我儘なシフトを、拓斗はどうやってオーナーに了解させたんだろう。 <br />「俺、上に可愛がられるタイプだから」 <br /> そう言う拓斗の言葉に、美宙は黙って感謝する。だってそうじゃなきゃ、平日は毎晩のように残業で遅くなって逢えない美宙と、拓斗はとっくに別れていただろう。 <br /><br /> あの夜、彩花にも言われたっけ。 <br />「大学時代から、もう5年もつき合ってるんだね。拓斗先輩の感じからして、なんかすぐ別れそうだったのに」 <br /> ごめんね、とつけ加えながら彩花は正直な意見を言った。 <br />「拓斗はさ、マメじゃないんだよ」 <br />「どういうこと?」 <br />「大学のときから、自分の都合ばっか優先する人だったから」 <br /> 夏はテニス、冬はスキー、それ以外にも男友達との遊びを大事にする拓斗に、何度週末、放っておかれたことか。誕生日のお祝いとか、サプライズも「めんどくさい」。 <br />「俺、つき合ってて言われること少なくなかったけど、すぐフラれるんだよなぁ」 <br /> 1年続いた頃、拓斗は呑気にそう言った。 <br />「なんで美宙は、こんな俺フラないの?」 <br />「だって週末会わなくても、大学で会えるし」 <br /> 美宙も、拓斗に会えない週末は趣味のダンスやアルバイト等で比較的充実していたというのもある。 <br /> それに学校帰りに、美宙のアパートメントで週3日はエッチをしていた。このペースが、ふたりに合っていたんだと思う。 <br />「結婚の話とか、でないの?」 <br /> と彩花は聞いた。 <br />「でないよ」 <br />「全く?」 <br />「うん」 <br /> 拓斗との結婚は正直ないかな、と美宙は思っている。だって拓斗は、いずれ海外に修行に行くつもりだから。 <br />「修行ってどれくらい?」 <br />「3年くらい行きたいらしいよ」 <br />「えー、そんなに?海外じゃ、超遠距離恋愛じゃん」 <br />「そのときは別れると思う」 <br />「別れるって思ってるのに、つき合ってるの?」 <br /> 彩花が驚く。そりゃあ、そうだと思う。でも、別れられないんだ。 <br />「美宙、ついて行けばいいじゃん」 <br />「そうはいかないよ。あたしだって、仕事があるもん」 <br />「戻ってきてから、また仕事すればいいじゃん」 <br />「3年もブランクがあったら、いい位置に復帰できないよ。20代って死に物狂いに働かないと、ううん、必死こいて働いたって、やりたい仕事や希望の部署を手に入れるの難しんだよ」 <br /> 彩花が黙った。 <br />「あ、ごめん」 <br /> 謝る美宙に、彩花が頭を振った。 <br />「ううん。そうじゃなくて。羨ましいと思ったんだ。あたしなんか、いまの仕事にそこまでの情熱なんかないなって」 <br /><br /> シャワーを浴びた拓斗が、戻ってくる。拓斗が訪ねてくるまでの間にシャワーを浴びていた美宙は、ちょっとエッチな下着に着替えてベッドの中で待っている。 <br />「あ。バニラの匂い、なくなっちゃった」 <br />「そのかわり、美宙と同じボディソープの匂いがするだろ?」 <br /> 拓斗が美宙の胸の前で結ばれているピンクのリボンをするすると外す。 <br />「あたし、胸大きくないでしょ」 <br />「でも、形が綺麗だ」 <br />「お尻も小さいでしょ」 <br />「うん。でも、ナカは凄くいいよ」 <br />「ほんと?」 <br /> 答えるかわりに、拓斗は美宙の乳首を舌で転がした。 <br /> もう5年も付き合っているのに。いろんな女の子とつき合ってきた拓斗と違って、あたしは彼しか知らないのに。でも、どうしてこんなに、拓斗と拓斗の躰が愛おしいんだろう。 <br /></span></span>
  • Date : 2013-07-26 (Fri)
  • Category : 白夜
17

白夜 其の四〈不倫とプリン〉

「あれ、桐島。お前も休日出勤?」  もうすぐ12時になるという頃になって、2個先輩の芝紘一郎が編集部に入ってきた。 「芝さんこそ、どうしたんですか?」 「俺はこないだ取材した原稿でも書こうかと思ってさ」 「へ~、めずらし」 「なんだよ」 「だって、休日出勤なんて極力しない派じゃないですか。今日は、巨乳のお姉ちゃんとデートじゃないんですか?」 「黙れ、貧乳。お前こそ、休日出勤ばっかで彼氏いないのかよ」 「関係... <span style="font-family: ヒラギノ角ゴ Pro W3"><span style="font-size: medium">「あれ、桐島。お前も休日出勤?」 <br /> もうすぐ12時になるという頃になって、2個先輩の芝紘一郎が編集部に入ってきた。 <br />「芝さんこそ、どうしたんですか?」 <br />「俺はこないだ取材した原稿でも書こうかと思ってさ」 <br />「へ~、めずらし」 <br />「なんだよ」 <br />「だって、休日出勤なんて極力しない派じゃないですか。今日は、巨乳のお姉ちゃんとデートじゃないんですか?」 <br />「黙れ、貧乳。お前こそ、休日出勤ばっかで彼氏いないのかよ」 <br />「関係ないでしょ、芝さんには」 <br />「売れ残るぞ~」 <br />「大丈夫です。あたし、30歳までは仕事一筋、結婚しない主義ですから」 <br /> 芝さんは明らかに面白そうに、美宙の顔を覗き込む。 <br />「しない主義じゃなくて、できないんじゃないの?30になってから慌てて相手探したって遅いんだよ」 <br /> いつものことだけど、ムカつく。 <br />「し、芝さんこそ、お姉ちゃん達と遊んでばかりで本命いないんですか?」 <br />「俺は、彼女はちゃんと大事にするタイプだから」 <br />「ウソくさい」 <br />「うるさいよ。それよりお前、昼飯は?」 <br /> そういえば、もう12時である。 <br />「コンビニにでも行ってこようかなぁ。芝さん、何かいります?」 <br />「ラーメンでも食いに行かない?」 <br />「奢ってくれるんですか?」 <br />「俺は、ヤラしてくれそなお姉ちゃんにしか奢んないの」 <br />「コンビニ行ってきます」 <br /> いつもの戯言を無視して、美宙はお財布を持った。 <br />「おい」 <br />「はい」 <br /> 美宙の目の前で、芝さんが千円札をひらひら振る。 <br />「これで弁当、適当に買ってきて。あとお茶も」 <br />「了解です」 <br /><br /> 会社の近くのコンビニでお弁当を選びながら、美宙は昨日の彩花との会話を思い出した。 <br />「あたし、実はいま不倫してるんだ」 <br />「えぇ~、そうなの?相手は?」 <br />「おんなじ会社の技術開発室の人」 <br />「いくつ?その人」 <br />「38歳、子供なし。奥さんとはもちろん社内恋愛で結婚だって」 <br /> 言葉が継げなくて、美宙は彩花をぽかんと見つめた。 <br />「軽蔑する?」 <br />「しないけど…」 <br />「でもね。それ知ったらなんか…ますます社内恋愛で寿退社って嫌んなっちゃって」 <br />「なんか…わかる」 <br />自分の将来が重なって見えるんだ、と言った彩花の淋しそうな笑顔を思い出しながら、美宙は編集部へ戻った。 <br />休日出勤仲間は、2人増えていた。チーフの南さんと先輩の笠間さんに、お疲れさまですと挨拶してから芝さんに訊いた。 <br />「幕の内弁当と生姜焼き弁当、どっちがいいですか?」 <br />「生姜焼き」 <br /> 予想通りの答えに、美宙は芝さんにお弁当とお茶を渡した。 <br />「あと、これお釣りです」 <br />「いいよ」 <br />「え、でも」 <br /> ときどき芝さんは、そんな風にしてくれる。案外いい人なんだよな、と美宙は思う。 <br />「ご馳走様です。あ、そうだ。これもどうぞ」 <br />「ん?プリン?」 <br />「おやつにでも。3個入り買っちゃったんで」 <br /> 芝さんが笑いながら、プリンを受け取った。 <br /> 打ち合わせテーブルに向かい合って座って、お弁当を食べる。 <br />「来々月号の企画、もう考えましたか?」 <br />「あ、そっか。来週、もう企画編集会議か。やべ」 <br />「デートスポットも散々やったし、記念日に行きたい店特集や大人の隠れ家特集もしたし。なんか、出尽くした感ありますよね」 <br />「焼けぼっくいに火がつきそうなバー特集とかどうだ?」 <br />「まぁた、ふざけるんだから」 <br />「不倫がバレないスポット特集はどうよ?食事場所からホテルまでのマップ付」 <br /> 美宙は思わず、飲みかけのお茶にむせてしまった。 <br />「大丈夫か?あ、お前、まさか不倫とかしてないよな?」 <br />「してないですよ」 <br />「怪しい」 <br /> そういう芝さんを、美宙はまじまじと見てしまった。 <br />「なに?」 <br />「あ、いや。友達が…」 <br />「女が友達の話するときは、大概、自分のことなんだよ」 <br />「ホントに友達のこと、で、す!」 <br /> 美宙が真剣に言ったので、芝さんはわかったよと言う顔をした。 <br />「なんで、不倫なんかするんでしょうね?」 <br />「どっちが?」 <br />「男も、女もです」 <br />「ま、男の場合はこれだな」 <br /> そう言って、芝さんは美宙があげたプリンを手に取った。 <br />「?」 <br />「つまり、別腹」 <br />「なんか、ヤだな。そういう言い方」 <br />「女はよく別腹って言ってデザート食うから、例えとしたらわかりやすいだろ?」 <br />「メインじゃないってことですか」 <br />「まあ、最近は略奪して結婚する不倫カップルもいるからな。でも基本、男はめんどくさいことになったら逃げるよ」 <br /> 芝さんは正直だな、と思った。 <br />「芝さん。ただ不倫とプリンかけたかっただけじゃないですか?」 <br />「バレた?」 <br /> そう言って芝さんは、食べ終えたお弁当の殻を捨てると、自分のデスクに戻って行った。 <br /></span></span>
  • Date : 2013-07-24 (Wed)
  • Category : 白夜
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白夜 其の三〈縛ってくれるのは彼だけ〉

 大学卒業後、中堅の出版社になんとか滑り込めた美宙は、今年25歳の社会人3年目。1年間の新人研修と見習い配属等を経て、社内売上No.1のライフスタイル誌ではなく、売上低迷に喘いでいるタウン情報誌の編集部に配属された。  最初は、こんなもんだと思った。それでも深夜残業や休日出勤も厭わず頑張って、自分だけのページを担当させてもらえるようになった。流行りの店やアイテムを扱うトレンド情報ページと、タイアップ企業に... <span style="font-family: ヒラギノ角ゴ Pro W3"><span style="font-size: medium"> 大学卒業後、中堅の出版社になんとか滑り込めた美宙は、今年25歳の社会人3年目。1年間の新人研修と見習い配属等を経て、社内売上No.1のライフスタイル誌ではなく、売上低迷に喘いでいるタウン情報誌の編集部に配属された。 <br /> 最初は、こんなもんだと思った。それでも深夜残業や休日出勤も厭わず頑張って、自分だけのページを担当させてもらえるようになった。流行りの店やアイテムを扱うトレンド情報ページと、タイアップ企業による読者プレゼントのページだ。 <br /> 取り上げる店やアイテムを扱う企業及びショップへは、自分でアポ取りもする。写真もデジカメで、自分で撮る。さほど扱いが大きくないからカメラマンを頼むほどじゃないし、大学のカメラ同好会での経験がこんなとき役に立つ。 <br />金曜の夕方、クライアント先から帰社し、もらってきた資料や商品を整理する。来週は、特集や多くのメイン記事ページを抱えている南チーフと名古屋に出張だ。その準備もしなきゃ、と思っているところに携帯が鳴った。 <br /> 大学時代の友人、鈴木彩花からのメールだった。 <br />〈今日、忙しいよね?〉 <br />〈どしたの?〉 <br />〈よかったら、飲みに行かない?〉 <br /> 出張の準備と撮影は、土曜日に休日出勤してやるか。どうせ、いつものことだし。 <br />〈20時くらいになるけど、いい?〉 <br />〈ほんと?嬉しい!〉 <br />〈お店、決めといて〉 <br /> しばらくすると、また彩花からメールが来た。 <br />〈新宿、あまり好きじゃなかったよね。じゃ、中取って四谷でいい?〉 <br /> 中取って、という表現がおかしかった。まあ、二人とも帰りの便がいいようにという意味だろう。 <br />〈いいよ〉 <br />〈岡邑で待ってる。遅れても大丈夫だよ〉 <br /> さすが、彩花はわかってる。岡邑はカウンターとテーブル席が3つ、独りで待っているのが苦痛ではない、こじんまりした創作和食の店だ。無口な店主がお任せで出してくれるコースが3種類。4,500円のコースは、女子にとって量的にも金額的にも嬉しい。 <br /><br /> 岡邑に着いたのは20時を15分ほど過ぎた頃だった。 <br />「ごめん、やっぱ遅れちゃった」 <br /> カウンターの一番端っこに、彩花が座っていた。金曜日の岡邑は、すでにほぼ満席だった。 <br />「いいよ。忙しい美宙を誘ったのこっちだもん」 <br />「4,500円のでいいよね?」 <br />「うん。今日はね、お魚が甘鯛の包み焼きホワイトソース仕立てで、お肉は地鶏と冬瓜の炊いたのだって」 <br />「きゃあん、おいしそ。それは?」 <br />「うん、枝豆豆腐。マスターがサービスしてくれたから、先にちょこっと飲んじゃった」 <br /> 彩花の前には生ビールのタンブラー、それが半分ほど減っていた。 <br />「私も、同じの」 <br /> マスターの他にもう一人いる板前さんに、そう声をかけた。 <br /> きめ細かな泡の生ビールと、とぅるるんとした枝豆豆腐がおいしい。 <br />「で、なに?」 <br />「うん?」 <br />「なんか相談事?」 <br />「同期から、とうとう寿退社第1号」 <br />「え~、まだ25じゃん、あたしたち」 <br />「もう、25だよ」 <br />「先越された先輩が機嫌悪くて。それ見てたら、自分も将来そうなるのかなぁって」 <br /> 彩花は大学のゼミの先生の紹介で、特殊製鋼会社に入社した。自宅通勤が採用条件と訊いて、扱うものだけでなく、いまどき随分お堅い会社だなと思ったのだが、びっくりさせられたのはそれだけではなかった。 <br />「遅くとも28歳までに寿退社、30歳過ぎてまだ働いている女子は針のむしろ。おおっぴらな肩たたきがはじまる」 <br /> なんだそうである。 <br />「ばっかじゃないの?男女雇用機会均等法、女子の総合職、男子の育児休暇取得ですら、めずらしくないこの時代にぃ?」 <br />「大手の証券会社や銀行なんかでも、似たような話聞くよぉ」 <br />「じゃ、雇わなきゃいいじゃない。大卒女子なんて」 <br />「教養も家柄も及第点の新入社員女子は、最初から男子社員のお嫁さん候補なんだから。美宙って、ほんと世間のことわかってないよね」 <br /> 逆にそう言われて、なんだか心外である。 <br />「彩花、彼氏できた?」 <br />「うん?」 <br /> はっきり言って彩花は可愛い。大学のときもモテたし、あたしの知る限り、同じクラスのA君、所属する音楽サークルのB先輩、バイト先では高校生のC君という彼氏が次々出来た。でも彩花が本当に好きだったのは、法学部でアメフト部183cmのゴリ君だった。1年の秋にはつき合いはじめて、4年で卒業するまでに5回別れて4回ヨリを戻した。前述の彼氏たちは、ゴリ君を忘れるための、言わば繋ぎ。 <br />「なんで、彼なの?失礼だけど、見た目はあんましイケてないじゃん」 <br /> そう訊くあたしに、彩花は頬を赤らめながら言ったのだ。 <br />「だって。エッチのとき、縛ってくれるの彼だけなんだもん」 <br /></span></span>
  • Date : 2013-07-23 (Tue)
  • Category : 白夜
15

白夜 其のニ〈おっぱいの秘密〉

 拓斗とつきあい始めたのは、大学3年になってすぐだった。  1・2年の英文科の同じクラスには、仲のいい女友達が3人いた。森千沙子と鈴木彩花はポップス系音楽サークル、広野ことみは夏はテニス、冬はスキーを楽しむスポーツ同好会。美宙は入学当初は新聞部に入部したが、ジャーナリスト志望が多い、ちょっと社会批判的な雰囲気に馴染めず、1年後に写真同好会に変わった。それぞれが好きな写真を撮り、年に一度学園祭で展示会をす...  <span style="font-family: ヒラギノ角ゴ Pro W3"><span style="font-size: medium">拓斗とつきあい始めたのは、大学3年になってすぐだった。 <br /> 1・2年の英文科の同じクラスには、仲のいい女友達が3人いた。森千沙子と鈴木彩花はポップス系音楽サークル、広野ことみは夏はテニス、冬はスキーを楽しむスポーツ同好会。美宙は入学当初は新聞部に入部したが、ジャーナリスト志望が多い、ちょっと社会批判的な雰囲気に馴染めず、1年後に写真同好会に変わった。それぞれが好きな写真を撮り、年に一度学園祭で展示会をするだけの気楽な同好会だったが、それはそれで楽しかった。 <br />「きれいな自然の写真が撮りたいなぁ」 <br /> 千沙子、彩花、ことみといつものように学食でお昼を食べながら、美宙はそう呟いた。 <br />「じゃ、同好会のスキー合宿、来る?」 <br /> ことみが言った。 <br />「部外者が、いいの?」 <br />「いいんじゃないの?」 <br />「スキーできないけど。板とかも持ってないし」 <br />「写真撮りたいんでしょ?それに用具はスキー場で借りられるよ」 <br /> 思い切って参加することに決めた。大学に入って合宿なんて初めて。ちょっとワクワクした。 <br /> 3日間の合宿のうち2日間は、眩しいほどの白銀の別世界や滑り興じる同好会のメンバーを撮影した。 <br /> その中で一人、ズバ抜けて上手な人がいた。それが拓斗だった。カメラは自然に、その華麗な滑走を追う。それを気づいていたのだろうか。 <br />「君、滑んないの?」 <br /> 夕食のときに、初めて拓斗にそう声をかけられた。 <br />「スキーしたことないんです」 <br />「マジ?」 <br />「え、おかしいですか?」 <br />「先輩、教えてあげてくださいよ」 <br /> 隣でことみが言った。 <br />「ちょ。ことみ…」 <br />「いいよ」 <br /> 意外にも、あっさり拓斗は承諾した。 <br />「凄ーい!美宙、ラッキーじゃん。真木先輩、もの凄く上手いんだから」 <br />「いや、でも」 <br />「最後の日くらい、滑りなよ。スキー、楽しいよ」 <br />「あ、でも。美宙、気をつけて。真木先輩、女の子に手が早いから」 <br />「広野、余計なこと言うなよ」 <br /> 改めてよく見た拓斗は、確かに整った顔立ちをしていた。 <br /> 翌日、拓斗はレンタルのスキー用具を一緒に選んでくれた。 <br /> それから緩やかな初心者コースで、スキーの履き方からストックの持ち方、Vの字での歩き方、二の字での横歩きの仕方などを基本から丁寧に教えてくれた。自身が上手なだけでなく、教え方も上手い。 <br />「運動神経は悪くないんだね。大丈夫、初日からこれだけできれば上等だよ」 <br /> おだて方も上手い。気をよくしたその次の瞬間、アクシデントは起こった。 <br />二人から少し離れたところで、小さな男の子が転んだ。お父さんらしき人が、もうひとりの男の子の躰を抑えたまま、声をかけた。 <br />「大丈夫か、ちょっと待ってて。パパ、すぐ行くから」 <br /> それを見ていた拓斗が言った。 <br />「ここ居て。ちょっと行ってくるわ。動くなよ」 <br />「はい」 <br /> しかし、拓斗が男の子を助け起こしているうちに、後ろの方で声がした。 <br />「うわ~、退いてくださ~い」 <br /> 美宙の後方から、女性がふらふら滑ってくる。避けないとぶつかる、と思った美宙は、咄嗟に躰を横に捻った。後方の女性は辛うじて避けたものの、今度は美宙が緩やかな斜面を滑りはじめた。 <br />「や。怖い」 <br /> 次の瞬間、美宙の前にさっと回って止めたのは拓斗の両手だった。 <br />「せ、先輩」 <br /> ほっとすると同時に、二人とも固まった。拓斗の両手は、美宙の両胸をしっかりと掴んでいた。 <br />「ア、アクシデントということで」 <br /> 慌てて両手を離した拓斗がそう言った。 <br /></span></span>
  • Date : 2013-07-22 (Mon)
  • Category : 白夜
14

白夜 其の一〈痴 漢〉

 朝の満員通勤電車の中で、まだ眠気の冷めないままぼぉ~っと吊り革につかまっていた桐島美宙(みそら)に、不意に緊張が走った。  左の耳元に、微かに、確かに意図的に吹きかけられた息を感じたのだ。周りを見回す勇気はもちろんない。  ああ。心の中で、美宙はため息をついた。これまでに電車内で痴漢にあったことはある。でもその多くは、カバンを盾に偶然を装ってお尻を触ってきたり、前の丘の部分に当たるか当たらないかの... <span style="font-family: ヒラギノ角ゴ Pro W3"><span style="font-size: medium"> 朝の満員通勤電車の中で、まだ眠気の冷めないままぼぉ~っと吊り革につかまっていた桐島美宙(みそら)に、不意に緊張が走った。 <br /> 左の耳元に、微かに、確かに意図的に吹きかけられた息を感じたのだ。周りを見回す勇気はもちろんない。 <br /> ああ。心の中で、美宙はため息をついた。これまでに電車内で痴漢にあったことはある。でもその多くは、カバンを盾に偶然を装ってお尻を触ってきたり、前の丘の部分に当たるか当たらないかの巧妙さで手を添えてくることだった。 <br /> 痴漢はいずれも手馴れた行為で、女の戸惑う表情を楽しむ。露骨に動くことで、言い逃れできないような状況を招いたりしないのだ。昨今は冤罪事件まで起こるほどだが、たいがいの女性は自ら声を上げる勇気は持たない。もちろん見ず知らずの他人を助けてくれる他人は、ストレスだらけの通勤電車には皆無と言っていい。 <br /> 幸い、今朝のその行為は、たった一度だけだった。 <br /><br />「なんで、美宙が耳弱いこと、その痴漢はわかったんだろうね」 <br /> 美宙の耳から首筋へ舌を這わせながら、真木拓斗(ひろと)は言った。 <br />「ん。そ、そんなのわかるもの?」 <br /> 全身を早くも走る快感に、身を捩りながら美宙は訊いた。 <br />「いやらしい顔してたんだよ、きっと。ほら、いまみたいに」 <br />「違うっ…よ。ん。あ。まだ朝だった…も、の」 <br />「ねぇ。もう腰が動いてるの、気づいてる?」 <br /> 自然に動いてしまう自分に、美宙は(あたしは人よりエッチなんだろうか?)と思った。 <br />「狡いよ、拓斗。今度はあたしに舐めさせて」 <br /> 拓斗の細いけれど筋肉質な躰に、今度は美宙が舌を這わせはじめる。拓斗は前戯の間は、滅多に喘ぎ声を上げない。それ、聞きたいのに。 <br />「ねえ。気持ちぃ?」 <br />「気持ちいいよ。美宙、そこ、首んとこと先っぽ舐めて」 <br /> だからワザと、2つの丸みを帯びた柔らかい部分を舐める。 <br />「くっ。言うこと聞かない気?」 <br />「んふ」 <br />「んふ、じゃないよ。ほら、ちゃんと舐めろ」 <br /><br /> 戯れあうように、睦み合っている時間が幸せだ。やがて拓斗は美宙の濡れ具合を確かめるように、秘処をノックする。 <br /> 待ちきれなかったように、美宙はそれをするりと飲み込む。躰が猫のようにしなやかに仰け反る。 <br />「美宙。声、気をつけて」 <br />「んん。無理だよ。拓斗、口を塞いで」 <br /> 拓斗がキスで美宙の喘ぎ声を吸い取る。右手で口を塞いで、美宙の支配されたい欲をさらにかき立てる。 <br /> 壁の薄い1LDKに、欲情した匂いが充満する。 <br />「今日は、出しても大丈夫な日だよね」 <br /> 拓斗が、聴きたかった声を最後に上げて、美宙の上でやがて動かなくなった。 <br /> 流れ出る白い液体をティッシュで拭っていると、拓斗が言った。 <br />「美宙。今度、満員電車で痴漢ごっこしようか」 <br />「え~。恥ずかしいよ」 <br />「だからいいんじゃん」 <br />「もう。拓斗、ヘンタイ」 <br />「これくらいヘンタイじゃないよ。大学のとき、もっとエロいことしたじゃん」 <br /> 授業のない空き教室で、隣の教室に聞こえないように、声を殺してエッチしたことを美宙は思い出した。あのときはドキドキしすぎて、没頭できなくて、イケなかったっけ。 <br /></span></span>
  • Date : 2013-07-21 (Sun)
  • Category : 白夜
13

白 夜

  限定記事にしていた カテゴリーを 公開にしました。 アダルトにしたくないので、 エッチな表現はソフトにしました。 このくらいならだいじょぶ? ←誰に聞いている(//∇//) では、よろぴくお楽しみください(●´ω`●) 其の一〈痴 漢〉其のニ〈おっぱいの秘密〉其の三〈縛ってくれるのは彼だけ〉其の四〈不倫とプリン〉其の五〈日曜日はバニラの香り〉其の六〈砂時計〉其の七〈迷 路〉其の八〈悲しいエッチ〉其の九〈再 会〉... <span style="font-size: medium"><span style="font-family: ヒラギノ角ゴ Pro W3"><a target="_blank" href="http://otonaasabi.blog.fc2.com/img/a1180_005994.jpg/"><img border="0" alt="a1180_005994.jpg" width="481" height="331" src="http://blog-imgs-61.fc2.com/o/t/o/otonaasabi/a1180_005994.jpg" /></a>&#160; <br /><span style="color: #99cc00"><br /><span style="font-family: ヒラギノ角ゴ Pro W3"><span style="font-size: small">限定記事にしていた <br /><br />カテゴリーを 公開にしました。 <br /><br />アダルトにしたくないので、 <br /><br />エッチな表現はソフトにしました。 <br /><br />このくらいならだいじょぶ? ←誰に聞いている(//∇//) <br /><br />では、よろぴくお楽しみください(●´ω`●) <br /><br /><a href="http://otonaasabi.blog.fc2.com/blog-entry-14.html" target="_blank" title="其の一〈痴 漢〉">其の一〈痴 漢〉</a><br /><a href="http://otonaasabi.blog.fc2.com/blog-entry-15.html" target="_blank" title="其のニ〈おっぱいの秘密〉">其のニ〈おっぱいの秘密〉</a><br /><a href="http://otonaasabi.blog.fc2.com/blog-entry-16.html" target="_blank" title="其の三〈縛ってくれるのは彼だけ〉">其の三〈縛ってくれるのは彼だけ〉</a><br /><a href="http://otonaasabi.blog.fc2.com/blog-entry-17.html" target="_blank" title="其の四〈不倫とプリン〉">其の四〈不倫とプリン〉</a><br /><a href="http://otonaasabi.blog.fc2.com/blog-entry-18.html" target="_blank" title="其の五〈日曜日はバニラの香り〉">其の五〈日曜日はバニラの香り〉</a><br /><a href="http://otonaasabi.blog.fc2.com/blog-entry-19.html" target="_blank" title="其の六〈砂時計〉">其の六〈砂時計〉</a><br /><a href="http://otonaasabi.blog.fc2.com/blog-entry-22.html" target="_blank" title="其の七〈迷 路〉">其の七〈迷 路〉</a><br /><a href="http://otonaasabi.blog.fc2.com/blog-entry-23.html" target="_blank" title="其の八〈悲しいエッチ〉">其の八〈悲しいエッチ〉</a><br /><a href="http://otonaasabi.blog.fc2.com/blog-entry-24.html" target="_blank" title="其の九〈再 会〉">其の九〈再 会〉</a><br /><a href="http://otonaasabi.blog.fc2.com/blog-entry-25.html" target="_blank" title="其の十〈飛行機雲〉">其の十〈飛行機雲〉</a><br /><br />
  • Date : 2013-07-20 (Sat)
  • Category : 白夜
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